道真怨霊みちざねおんりょう説を、心から信じて、ついに不予になられ、その皇太子、寛明ひろあきら親王なども、生れて以来、三年の間、一日も太陽の光にあわすことなく、夜も昼も、帳内に灯をとぼし、衛士を徹夜交代させて
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)