躋寿館せいじゆくわん)” の例文
柏軒はかみに記するが如く、安政己未に幕府の奥詰医師を拝した。躋寿館せいじゆくわんの講師となつてより既に八年、前将軍に謁見してより既に三年であつた。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
書上に拠るに、錦橋は始て躋寿館せいじゆくわんに往つて逢つた人々を列記して、「多紀永寿院、同安長、吉田快庵、野間玄琢、千田玄知、山本楊庵、曲直瀬正隆等」
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
寛政三年、即多紀氏の躋寿館せいじゆくわんが私立より官設に移された年に、躋寿館は此仁和寺本を影写して蔵することを得た。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)