そこで四手駕籠の前棒に細工をして一貫子近江守かんしおうみのかみの一刀を抜身のままでめ込み、侍支度を小さな風呂敷包にして棒根へくくりつけ、誓願寺裏へ駕籠を置きざりにしておいては蜻蛉の辰を後棒にして