行膝ゐざ)” の例文
娘は涙に濡れた顏を、無造作に袂で拭いて、部屋の隅に行膝ゐざり寄りました。外から歸つたばかりの、晴着らしい赤い帶、頬が涙に濡れて、ちひさめの顏が、本當に花のやうに匂ひさうです。