蠹毒とどく)” の例文
三郎兵衛のたぐいに取っては、彼自身の慾を遂げるために、どんな毒気を吐き散らして、他人を蠹毒とどくしようとも意としないのだ。只、どこまでも、我慾を果してゆけばよかった。
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)