莪蒿うはぎ)” の例文
さしむかう鹿島の崎に霞たなびき初め、若草の妻たちが、麓の野に莪蒿うはぎ摘みて煮る煙が立つ頃となった。女は弟を伴ってひそかに旅立った。
富士 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)