荒寥こうりよう)” の例文
荒寥こうりようとした自然の中で、田舎の人生は孤立してゐる。婚姻も、出産も、葬式も、すべてが部落の壁の中で、仕切られた時空の中で行はれてゐる。
田舎の時計他十二篇 (新字旧仮名) / 萩原朔太郎(著)
そして或る人は荒寥こうりようとした極光地方で、孤独のぺんぎん鳥のやうにして暮してゐるし、或る人は都会の家並のんでる中で、賭博場や、洗濯屋や
田舎の時計他十二篇 (新字旧仮名) / 萩原朔太郎(著)