草崖薄くさがけすすき)” の例文
ひとりゆくこの山岨やまそばは、落葉のみ溜り湿しめれり。落葉踏み踏みつつ行けば、いづく飛び鵯高音うつ。かさこそり、くぬぎの枯葉わがかたへまた声立てぬ。日おもての草崖薄くさがけすすき、その穂にも落葉かかれり。
観相の秋 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)