耳無みゝなし)” の例文
左手の目の下に集中して見える丘陵は、傍岡かたをかである。葛城川もほの/″\と北へ流れて行く。平原の真中に旅笠を伏せたやうに見える。遠い小山は、耳無みゝなしの山である。
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)