老父としより)” の例文
「そんなことが出來るんかい。電燈も村へ來りや丸で斷る譯にや行くまいから、まあ義理に一つだけは付けることにしようが、畢竟ひつきやう無用の事ぢや。」と、老父としよりは云つた。
入江のほとり (旧字旧仮名) / 正宗白鳥(著)
『お父さん、豚が煮えやしたから。』と、宗三郎は手づから皿に肉を盛つて老父としよりにすゝめた。
四十余日 (旧字旧仮名) / 水野仙子(著)
母親はある時老父としよりと火鉢のところに顏を集めて、こんな話をしてゐた。
四十余日 (旧字旧仮名) / 水野仙子(著)