村の紳縉王子良しんしんおうしりょうという者の世話になったことを思いだして、自分は今こんなに栄達しているが、かれはまだ官途につまずいていて昇進しないから、一つ引きたててやらなくてはならないと思って
続黄梁 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)