紅頭べにがしら)” の例文
小式部さんが逆か吊りになると、視界あたりが朦朧として来て、下の硝子板に映っているお祖母様の紅頭べにがしらと白鼈甲の笄が、黒と本鼈甲の自分のもののように見えてしまうのです。
絶景万国博覧会 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)