剣の奥義は篠崎竹雲斎しのざきちくうんさい諸羽流もろはりゅう、威嚇のもととなったそれなる三日月形の傷痕は、実に彼が今から三年前の三十一の時、長藩七人組と称された剣客団を浅草雷門に於て向うに廻し