祇園精舎ギヲンシヤウジヤ)” の例文
旧字:祇園精舍
祇園精舎ギヲンシヤウジヤノ鐘ノ声、沙羅双樹ノ花ノ色——に始まった書き出しからの物語をここで結ぶ一大文章供養の文といってよい。
随筆 新平家 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
古典第一巻の“祇園精舎ギヲンシヤウジヤノ鐘ノ声——”は人間のばかさへの警鐘といってよい。年々歳々の除夜の鐘には、七世紀後の今日もまだ、おなじ余韻がどこかに聞こえるのではあるまいか。
随筆 新平家 (新字新仮名) / 吉川英治(著)