“知人岬”の読み方と例文
読み方割合
しりとさき100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
……野村は一層堅く目を瞑つた。と、矢張其時の事、子供を伴れた夫婦者の乞食と一緒に、三晩續けて知人岬しりとさきの或神社に寢た事を思出した。キイと云ふ子供の夜泣の聲。
病院の窓 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
……野村は一層堅く目を瞑つた。と、矢張其時の事、子供を伴れた夫婦者の乞食と一緒に、三晩続けて知人岬しりとさきの或神社やしろに寝た事を思出した。キイと云ふ子供の夜泣の声。
病院の窓 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
噫、俺は一日として、俺は何処へ行つても、俺は、俺は……と思ふと、凄じい髭面が目の前に出た。それは渠が釧路へ来て泊る所のなかつた時、三晩一緒に暮した乞食だ。知人岬しりとさきの神社に寝た乞食だ。
病院の窓 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)