番太袴ばんたばかま)” の例文
と、菖蒲革しょうぶがわ番太袴ばんたばかまに、ワラ草履を引きずって、二月の別れ霜が、うすく降りているドブ板を浮き足に踏んで戻ると、もう杉の森に、鴉が、があがあと騒いでいる。
雲霧閻魔帳 (新字新仮名) / 吉川英治(著)