理想郷ユートピア)” の例文
チャンバラのマゲ物は大正末期から昭和初期のもので、いまのものは、江戸という回顧の世界のなかに、一つの理想郷ユートピアを求めるという書き方になっています。
平次放談 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
第三は、梵語ぼんごで花酔境と訳される。そこは、遠くからみれば大乳海を呈し、はいれば、たちこめる花香のなかで生きながら涅槃ねはんに入るという、ラマ僧があこがれる理想郷ユートピアである。
人外魔境:01 有尾人 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)