玄乗破了和尚げんじようはれうをしやうさんが、玄関へ応対に出て見ると、若者は蒼白あをじろい顔をうつむけて、庭の梅の木の下にしよんぼり立つてゐた。
良寛物語 手毬と鉢の子 (新字旧仮名) / 新美南吉(著)