犬吠岬いぬぼうざき)” の例文
犬吠岬いぬぼうざきの茶店の主人の話だそうである。三十年来の経験で、自殺者心中者はたいてい様子でわかる。思案にくれて懊悩おうのうしているようなのはかえって死なない。
柿の種 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)