温習さら)” の例文
「学而時習之不亦悦乎。」という開巻第一の言も仮名でいえば「皆さんは学校で教わった事を家へ帰ってもお温習さらえなさいよ。」
論語とバイブル (新字新仮名) / 正宗白鳥(著)
力のない声ではじめのところを温習さらってみる。うまくいきそうもない。胸がドキドキしてはきたくなってくる。足元から風が吹きあげているようで、なんともたよりない気持だ。
だいこん (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
鶴子さんは夜になると箏を温習さらへる。今迄は温習へる事もあり温習へぬ事もあつたのが、水月が來てからは毎晩温習へる。夜になると水月は必ず歸つて來る。三藏も大概毎晩のやうに來る。
俳諧師 (旧字旧仮名) / 高浜虚子(著)