ことに私の立つ絶頂の岩壁に、クリーム色の深山石楠花みやましゃくなげが清らかに咲いていて、それがおぼろに霧に包まれさわれば消えもするかのようほの白く夢見るように咲いていたおもむき
雲仙岳 (新字新仮名) / 菊池幽芳(著)