氣性者きしやうもの)” の例文
新字:気性者
決して綺麗ではありませんが、氣性者きしやうものらしいうちに愛嬌があつて地味な木綿の單衣ひとへも、こればかりは娘らしい赤い帶も、言ふに言はれぬ一種の魅力でした。
それは氣性者きしやうものによくある線の堅さから來る感じで、二十八の豊滿な大年増、鼻も顴骨くわんこつも高くあごが開いて、決してみにくいといふ程でなくとも好感の持てる顏ではありません。
「御新造を怨んでゐる者はあるだらう。あの通り若くて綺麗で、氣性者きしやうものらしいから」