此男これ)” の例文
「御推薦したいのはこの男ですよ。まア此男これが一等値打がありましょうな」と役人の方へいった。
変なやつだと思いながら、お絃がヒョイとお妙を見ると、悪者と言ったのは此男これのことなのだろうとすぐ気がついたほど、お妙は、真青になって、木の葉が風に吹かれるようにふるえているのだ。
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)