書斎裡しょさいり)” の例文
兄は思索に遠ざかる事のできない読書家として、たいていは書斎裡しょさいりの人であったので、いくら腹のうちでこの少女を鍾愛しょうあいしても、鍾愛の報酬たる親しみの程度ははなはだ稀薄きはくなものであった。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)