それ以前から先輩の読み物であった坪内つぼうち氏の「当世書生気質とうせいしょせいかたぎ」なども当時の田舎いなかの中学生にはやはり一つの新しい夢を吹き込むものであった。
科学と文学 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)