ことに背の低い山県行三郎やまがたかうざぶらうといふのは、自分の漢詩にたくみであることを知つて、喜んでその自作の漢詩を示し、好くその故郷ふるさとの雪の景色を説明して自分に聞かせた。
重右衛門の最後 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)