戸川秋骨とがわしゅうこつ君が『そのままの記』に霜の戸山とやまはらという一章がある。戸山ヶ原は旧尾州侯御下屋舗びしゅうこうおしもやしきのあった処、その名高い庭園は荒されて陸軍戸山学校と変じ、附近は広漠たる射的場しゃてきばとなっている。