子煩悩こぼんなう)” の例文
旧字:子煩惱
先刻申し上げました通り、娘も至つて気のやさしい、親思ひの女でございましたが、あの男の子煩悩こぼんなうは、決してそれにも劣りますまい。
地獄変 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
が、その当の娘も、あの息子の神経質とあの両親の子煩悩こぼんなうでは?——こんな風だから娘から少し消息が途絶えると、わたしは本能的にイラ/\して来る。酒もうまくない。これは誇張ではない。
愚かな父 (新字旧仮名) / 犬養健(著)