蟹江の城にいた奥山次右衛門おくやまじえもんという、かれの同僚で、次右衛門は、主人から預かっている蟹江城が敵に売られ、滝川勢が入って来たので、夜中ひそかに、妻子をつれて、この大野城へ
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)