この朝ふたたび、石清水八幡の宝前に、天下泰平の祈願をこめ終った後醍醐は、やがて、天楽喨々てんがくりょうりょうのうちに、男山のながい石段を、彩雲のように供奉ぐぶ全員とともに下山された。