で彼は、もう二三日航海して海岸線が北に向かなければ帰ろうと答えた。そうしてなお二日航海し、最前線の石柱よりも二十五海里前進して大魚河グレート・フイッシュまで出たが、遂に止むなく帰航を決意した。
鎖国:日本の悲劇 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)