大王キング)” の例文
大王キングフィリップは、憂慮と病苦とでほとんど失神状態だった。そのオペラ特等席ボックスから、高らかな祭壇を眺めおろすとき、彼は休みなく祈った。
大王キングフィリップは自身のために建てた巨大なる宮殿——エスコオリアルの一室に坐して忙しく働いていた。
そのようにして、法悦と苦患のなかで、非理と偉大のなかで、幸福なる、悲惨なる、嫌悪すべき、そして聖なる大王キング・フィリップは、天なる三位一体に謁見すべく、この世を去っていった。