大樹たいき)” の例文
十餘町ばかり驅けて、今度は、理由を述べて失敬し、渠等よりもずツと早く大樹たいきに着したが、次ぎ馬の都合が惡いので渠も亦そこにとまることになつた。
泡鳴五部作:04 断橋 (旧字旧仮名) / 岩野泡鳴(著)
十月十日の朝、大樹たいきに初霜が濃く置いてゐた。凍死馬追悼標といふのが立つてゐるのを見て、義雄は自分について來た馬子が兩足とも膝までしかないのを思ひ合はせた。
泡鳴五部作:04 断橋 (旧字旧仮名) / 岩野泡鳴(著)