吾不関焉われかんせずえん)” の例文
しかし小麦粉を度々食料にする今日ただいまでは、この毒麦には吾不関焉われかんせずえんたるを得ない不安心が存する。
植物一日一題 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
しかし鼻はそんな場合でも吾不関焉われかんせずえんと済ましております。まるで嵐のうちに在る鉄筋コンクリートの建築物のようで、只風景の中心の締りにだけなっているかの観があります。
鼻の表現 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
ゆえに御会式があろうがあるまいが、時が来れば吾不関焉われかんせずえんと咲き出づる、ちょうどこの秋時分に狂花かえりざきのように開花するためにこのサクラが利用せられているのである。
植物一日一題 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)