友達が編輯してゐる雑誌に「南方の騎士シルバー・ナイト」の第一稿が載りはじめてゐたので、この頃の村井は、その続稿の執筆で徹夜を続けてゐる状態だつた。
南風譜 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
南方の騎士シルバー・ナイトの一員に加はる念願でパトリツクが或日、家を棄てゝ旅路に上つたところをりうは闇の森蔭で待伏せした。
南風譜 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
「昔、勇士ありけり、その名を St. Authonyオーソニイ となん称びて、勇気に恵まれ、婦女を敬ひ、智謀に富む、長じて南方の騎士シルバー・ナイトの旗下に馳せ、青き炎の城マジツク・ガーデンを探るべく……」
南風譜 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)