が、僕はそのほかにもう一人の詩人を数へたい。といふのは佐藤惣之助さとうそうのすけ君である。僕はもう四五年まへ、確か雑誌「サンエス」に佐藤君の書いた散文を読んだ。
野人生計事 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)