六月十六日竹渓は再び松平冠山に随伴し、同じくその眷遇けんぐうこうむっていた人々と共に佃島住吉つくだじますみよし神社の祠官しかん平岡氏の海楼に飲んだ。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)