亙廊下わたりらうか)” の例文
彼れの吐き出した青い煙は、中庭の空氣の中をゆるく動いて行つて、吹きぬけの亙廊下わたりらうかの所まで來ると、急にあわてたやうに搖れ動いて殘りなく消え失せた。凡てのものはしん/\と暑さに蒸れた。
実験室 (旧字旧仮名) / 有島武郎(著)