二合半坂こなからざか)” の例文
「そんなわけじゃありませんが、二合半坂こなからざかの親分、下手人は猿のように身軽で、恐ろしく腕の出来た野郎のように思うが、どんなものでしょう」
お調べは同心の大崎鉄之進様、二合半坂こなからざかの市蔵親分が脅かしたり、すかしたり、小半日揉んだが下手人の見当もつかねえ
聞く者にも、縄張のようなものがあります、——あの辺は二合半坂こなからざかの市蔵親分がにらんでいるからあっしが出しゃ張っちゃ面白くないだろうと思うが
現に、人一人殺されてゐるのに、御臺所町や二合半坂こなからざかの辻番からは寄り付かうともせず、中坂の自身番と、餅の木坂の町役人が立ち合つて、兎に角にも檢屍を待つてゐる有樣でした。
二合半坂こなからざかの石垣の下に、ひどく血がこぼれて居るのを、お前さん方御存じかえ」
二合半坂こなからざか春日かすが邦之助だ」