それは兎も角、平次は相變らず粉煙草をせゝつて、三世相大雜書さんぜさうだいざつしよを讀んで居りました。干支えとを繰つて見ると、前世に寺から油を三合借りて返さなかつたので、んなに貧乏するんださうで