新字:一勇斎国芳
あくる年の春早々、次郎吉の病癒ゆるを待って当時豪放豪快な画風を以て江戸八百八町に名を諷われていた浮世絵師一勇齋国芳いちゆうさいくによし——その国芳の玄冶店げんやだなの住居へと、内弟子に預けたのだった。
小説 円朝 (新字新仮名) / 正岡容(著)