坪田譲治の味つぼたじょうじのあじ
私の文壇生活をとおして、交遊関係の、もっとも古いのは坪田君であるかも知れぬ。大正十一年か、十二年か、——数えて、そろそろ四十年になる筈だ。今まで、そんなことを考えてみたこともなかったが、うかうかと時が過ぎてしまったらしい。人生五十という標準 …