九谷の皿くたにのさら
支那の古い時代の青墨の色に、興味をもったのは、高等学校の学生時代である。 四高へ通っていたころ、中村浩さんという日本画家と知り合いになった。油絵から転向した人で、色にはきわめて敏感であった。支那の名墨の墨色図鑑を自分でつくって、秘蔵していた …