無念女工むねんじょこう
お早うさん 昨夜の夢は? 故郷の庭には柘榴の花が散ってるだろう けさもまた やめて帰ろと思うたが 帯はあせたし 汽車賃なしではどうにもならぬ 爪をもがれた蟹のように 冷たい石畳みをヨチヨチと私たちは工場へはいる 今日もいちんち トタン塀の中 …