長詩ちょうしバイロン・ハイネ――獄中の一断想――バイロン・ハイネ――ごくちゅうのいちだんそう――
その時僕は牢獄の中に坐ってゐた 格子が 僕と看守の腰のピストルとの間をへだてゝゐた 看守は わざ/\低くつくりつけた窓からのぞきこむために 朝々うやうやしく僕にお辞儀し 僕はまだ脱獄してゐない証拠として ちびつけのブハーリンのような不精髯の …