さあ、これから宿へ帰つて「東京見物記」といふ記事を書くのだ——おいおい、タキシイを呼び止めて呉れ、何方側だ?何方側だ?俺には見当がつかぬ——などゝ僕は同伴の妻に云ひ寄るのであつたが、妻君は、前の晩に友達と別れてから、夫と手を携へて怖る/\訪 …
著者 | 牧野信一 |
ジャンル | 文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆 |
初出 | 「婦人サロン 第二巻第五号(五月号)」文藝春秋社、1930(昭和5)年5月1日 |
文字種別 | 新字旧仮名 |
読書目安時間 | 約9分(500文字/分) |
朗読目安時間 | 約15分(300文字/分) |