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『五月のはじめ』
ふりがな文庫
『
五月のはじめ
(
ごがつのはじめ
)
』
一日晴明方五時、時計は壊れてゐるが、空や影や光の具合で大概見当がつく、——売薬嗜眠剤の悪夢に倦きたので旬日の禁を犯して洋酒を摂る。漸くにして陶然たる頃、窓方の明るみも亦仄かとなる。水眼鏡の眼を視開いて水底をさ迷はん夏の日のことを思ふ。B兄妹 …
著者
牧野信一
ジャンル
文学 > 日本文学 > 日記 書簡 紀行
初出
「新潮 第二十四巻第六号(六月号)」新潮社、1927(昭和2)年6月1日
文字種別
新字旧仮名
読書目安時間
約3分(500文字/分)
朗読目安時間
約5分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
左様
(
さう
)
側車
(
サイドカア
)
窓方
(
まどべ
)
途
(
みち
)