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『河原の対面』
ふりがな文庫
『
河原の対面
(
かわらのたいめん
)
』
それは春とは云つても、まだ寒い頃であつた。北の海から冷々としたうら寂しい風が吹いて来て、空にはどことなく冬のやうな底重い雲が低く垂れ込めてゐた。庭の植込みを囲んであつた「雪除」がやつと取外されて、濃い緑色をした蘇鉄や棕櫚竹などが、初めて身軽 …
著者
小寺菊子
ジャンル
文学 > 日本文学 > 小説 物語
初出
「文章世界」1910(明治43)年4月号
文字種別
新字旧仮名
読書目安時間
約32分(500文字/分)
朗読目安時間
約53分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
畚
(
もつこ
)
彳
(
たたず
)
睜
(
みは
)
舅嫁
(
ふたり
)