『海(うみ)』
庵に帰れば松籟颯々、雑草離々、至つてがらんとしたものであります。芭蕉が弟子の句空に送りました句に、「秋の色糠味噌壺も無かりけり」とあります。これは徒然草の中に、世捨人は浮世の妄愚を払ひ捨てゝ、糂汰瓶ひとつも持つまじく、と云ふ処から出て居るの …
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