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『流浪の追憶』
ふりがな文庫
『
流浪の追憶
(
るろうのついおく
)
』
私は友達から放浪児と言はれる。なるほどこのところ数年は定まる家もなく旅やら食客やら転々としたが、関東をめぐる狭小な地域で、放浪なぞと言ふほどのものではない。地上の放浪に比べたなら私の精神の放浪の方が余程ひどくもあり苦痛でもあつた。然しそれは …
著者
坂口安吾
ジャンル
文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆
初出
「都新聞」1936(昭和11)年3月17日~19日
文字種別
新字旧仮名
読書目安時間
約9分(500文字/分)
朗読目安時間
約14分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
旅籠
(
はたご
)
曾
(
かつ
)
米
(
メートル
)
這々
(
ほうほう
)
題名が同じ作品
流浪の追憶
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)